ポジショニング戦略【新版】世界中で30年以上読み継がれるマーケターのバイブル(アル・ライズ 、 ジャック・トラウト 、 フィリップ・コトラー)
広告業界のルールを劇的に変えたポジショニング戦略。あのマーケティングの父、コトラーに「今も威力を発揮する革命的コンセプト」と言わしめた、この戦略の端緒は、1972年に著者たちが発表した論文にさかのぼる。数十年前の理論と侮ることなかれ。その効力はP&Gやジョンソン&ジョンソンなど、あらゆる企業で実証され、現代でもマーケティングにおいて不動の地位を占めている。むしろ、情報社会を制する法則としてうまれた本理論は、ネットが広告やマーケティングの主戦場と化した現在こそ、その威力を遺憾なく発揮するといえよう。

2001年に刊行された原書の新版である本書では、ポジショニングの詳しい定義や特徴、その戦略の立て方と実践法か網羅的に紹介されている。例えば、商品のネーミング一つとっても、それが長期的成功を大いに左右する。たかが名前、されど名前。そう思わずにいられない。また、広告予算が少ない中小企業や、企業以外の組織、さらには一個人の売り出し方、ブランディングの展開の実例が豊富であるため、自分や組織を売り出したいすべての人にとって学び多き一冊だといえる。もちろん本書に登場するのは、ポジショニング戦略の本質が伝わる、選りすぐりの事例ばかりだ。

世界で読み継がれる本にはそれなりの理由がある。古くて新しいマーケティング戦略のバイブルを何度も読み返し、その知恵の数々を血肉にしていただきたい。
本書で出てくる下記のようなポジショニング戦略の事例があります。

・『セブンアップはコーラではありません』というCM。を打って、アメリカで飲料水1位コカ・コーラ、2位
ペプシに割り込んだ。あえてコーラではない飲み物(セブンアップの戦略)
※すでに認知されている業界大手に乗ったCM。

・銀行の意識調査の話。元々この地域で『支店数』『幅広いサービス提供』『サービス質』『資本力』で最下
位だった銀行。
⇒都市部に支店を多く出す大手銀行ではなく、この地域限定で33支店出している当社はこの町の為に投資運
用しています。大手だからといって都市部の銀行が預けてもらったお金をこの町の為にだけ使う事はありませ
ん。
※このCMを出した事でこの町のこの銀行に対する認識が変わり順位も大きく変動。
⇒何が強みか?顧客がどう考えるか?顧客が何を求めるか?を考える事が大事。

自社の商品をどのように売り出すか。自分のいる業界でライバルとの位置関係、自社がどのポジションにいるのか?
それをしっかり理解した上で意味のある広告を打ち出していく。そんな考え方が身に付く本です。

 
(購入者:柿澤)